固定電話番号を取得する方法には、主に加入電話・直収電話・光電話・IP電話アプリ・クラウドPBX の5種類があります。
近年は、オフィスに電話機を設置せず、スマートフォンで03番号などの市外局番付き固定電話番号を利用する企業も増えています。固定電話番号の取得方法によって利用できる電話番号や初期費用、通話品質が異なるため、自社の利用目的や働き方に合ったサービスを選ぶことが重要です。
この記事では、固定電話番号を取得する5つの方法とそれぞれの特徴を解説するとともに、個人事業主やスタートアップ企業が電話番号を取得する際の選び方についても紹介します。
固定電話番号の取得前に知りたい電話番号の種類
電話サービスでは、03・06などの市外局番付き固定電話番号だけでなく、050番号や0120番号などを取得できるサービスもあります。電話番号を取得する際は、どの種類の番号を利用したいかを決めておくことが重要です。主な電話番号の種類は以下のとおりです。
- 電話番号
- 特長
- 03・06番号
- 都市部の市外局番。法人利用で人気。
- 地方市外局番
- 地域密着型の事業に向いている。
- 050番号
- IP電話で利用される番号。比較的低コストで取得が可能。
- 0120番号
- 通話料を着信側が全額負担するフリーダイヤル、問い合わせ窓口などによく利用される。
050番号は比較的低コストで取得できる一方で、市外局番付き固定電話番号と比べて信頼性の面で評価が分かれる場合があります。場合によっては市外局番付き固定電話番号の方が信頼感を与えやすいケースもあるので、ホームページや名刺に掲載する電話番号として利用する場合は、事業内容や取引先に応じて選ぶとよいでしょう。
固定電話番号と050番号の違いについて詳しく知りたい方は、「03や050で始まる電話番号の違いについて 」をご覧ください。
固定電話番号を取得する5つの方法
固定電話番号を取得する方法には、固定電話回線を利用する方法と、インターネットを利用する方法があります。現在では、電話機を設置する従来型だけでなく、スマートフォンで固定電話番号を利用できるサービスも普及しています。
ここでは代表的な5つの取得方法を紹介します。
- 加入電話
- 直収電話
- 光電話
- IP電話アプリ(転送電話サービス)
- クラウドPBX
ご紹介したそれぞれの方法の概要について解説します。固定電話番号の取得を検討している方はぜひ参考にしてください。
加入電話
加入電話とは、NTT東日本とNTT西日本が提供している固定電話のことです。契約時に設置負担金を支払うことで電話加入権を購入する点が特徴です。
日本の通信事業最大手のNTTのサービスということもあって電話回線の安定性や信頼性は非常に高いといえます。実際に加入電話の場合、停電時でも通話ができるなど安定した状況で通話ができる点が大きな強みです。電話番号の種別に関係なく、どの電話番号にも発信できる点も大きな特徴だといえるでしょう。
ただし、電話加入権の取得に伴う費用負担が発生するため、導入コストが高くなる点には注意してください。
直収電話
直収電話は、NTT東日本・NTT西日本以外の事業者が提供する固定電話のことです。直収電話では、NTT東日本・西日本が使用していない回線を他の事業者が借りる形でサービスを提供しています。
加入電話とは違って契約時に電話加入権を購入する必要がないため、導入コストを抑えられる点が特徴です。ただし、サービスを提供する事業者によっては特定の電話番号に発信できない可能性があるため注意が必要です。
光電話
光電話もIP技術を用いた通信回線を利用したサービスですが、光回線を利用している点が特徴です。また、一般的な固定電話番号と同じように市外局番から始まる固定電話番号を取得できるため、取引先にも共有しやすいでしょう。
それまで使用していた固定電話番号の引き継ぎができるため、サービスの乗り換えも可能です。それでありながら通話料金は比較的安価に設定されているため、市外局番から始まる固定電話番号を使いつつコストを抑えたい人にはぴったりです。
ただし、光回線を使用するサービスであるため、光電話の導入にあたっては光回線の契約が必須となります。
IP電話アプリ(転送電話サービス)
IP電話アプリは、スマートフォンに専用アプリをインストールし、取得した固定電話番号で発着信できるサービスです。電話機や固定回線を設置せずに利用できるため、比較的手軽に導入できます。
IP電話アプリのメリットは、アプリを経由して電話番号を使用できるので、プライベートの携帯電話番号と分けて使用できる点です。そのため、1台のスマートフォンでプライベートのやり取りも仕事のやり取りもできるようになります。
ただし、「IP電話」という名称の通りインターネット回線を介したサービスであるため、通信状況によっては通話品質が落ちる可能性があります。
クラウドPBX
クラウドPBXとは、クラウド上に設置されたPBXを利用して通話を行うサービスです。パソコンやスマートフォン、タブレットなどから会社の固定電話番号で発着信したり、内線を利用したりできます。
クラウド上で提供されるサービスのため、比較的手軽にスマートフォン連携やリモートワーク環境を構築しやすい点が特徴です。また、サービスを提供するベンダーによっては導入時に電話番号を取得できます。電話対応業務の効率化を目指す企業にも適した選択肢の一つです。
なお、スマートフォン連携や内線共有、リモートワーク対応といった機能は、クラウドPBX以外のPBXでも構成によって実現できます。クラウドPBXは、一般的に導入や運用を進めやすいサービスが多い点が特徴です。
ただし、ベンダーによって、提供している市外局番が異なる ため注意が必要です。
固定電話番号取得にかかる費用の目安
固定電話番号の取得方法によって、初期費用や月額費用は大きく異なります。
| 方法 | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| 加入電話 | 高め | 安い |
| 直収電話 | 中程度 | 中程度 |
| 光電話 | 安い | 安い |
| IP電話アプリ | 非常に安い | 安い |
| クラウドPBX | サービスによる | サービスによる |
※クラウドPBXは、サービスによって初期費用・月額費用が大きく異なります。
近年は、工事不要で利用開始できるIP電話アプリや、比較的導入しやすいクラウドPBX を選択する企業も増えています。
個人事業主・スタートアップ企業におすすめの固定電話番号取得方法
個人事業主やスタートアップ企業は、「初期費用を抑えたい」「外出先でも電話対応したい」「プライベートの携帯番号は公開したくない」などのニーズに合わせて、固定電話番号の取得方法を選ぶことが大切です。
実際に当社へ寄せられるご相談でも、「開業時に仕事用の電話番号を用意したい」「ホームページに掲載する固定電話番号が欲しい」「プライベートの携帯番号は公開したくない」といった声を多くいただいています。
ここでは、重視したいポイント別におすすめの取得方法を紹介します。
信頼性を重視するなら固定電話番号(03番号など)
取引先や顧客とのやり取りが多い場合は、03や06などの市外局番付き固定電話番号の取得がおすすめです。市外局番付きの電話番号は、会社の代表番号として認識されやすく、名刺やホームページに掲載する際にも信頼感を与えやすいというメリットがあります。
特に創業間もない企業や個人事業主の場合、携帯電話番号のみを公開するよりも、固定電話番号を用意しておくことで、取引先に安心感を持ってもらいやすくなるでしょう。
なお、個人事業主が固定電話番号を持つメリットについて詳しく知りたい方は、「個人事業主が固定電話番号を取得する5つのメリット 」の記事もあわせてご覧ください。
初期費用を抑えたいならIP電話アプリ・クラウドPBX
開業直後や事業立ち上げ段階では、できるだけコストを抑えたいと考える方も多いでしょう。そのような場合は、 IP電話アプリやクラウドPBX がおすすめです。
工事不要で導入できるサービスも多く、初期費用を抑えながら固定電話番号を取得できます。スマートフォンだけで利用できるサービスもあり、少人数で事業を始める方にも適しています。
外出先でも電話対応したいならスマホ対応サービス
個人事業主やスタートアップは、営業や打ち合わせなどで外出する機会が多く、お店やオフィスに常駐できないケースも少なくありません。そのため、固定電話番号を取得する場合でも、スマートフォンで発着信できるサービスを選ぶことが重要です。スマートフォン対応のIP電話アプリやクラウドPBXであれば、会社宛ての電話を外出先でも受けられるため、電話の取りこぼしを防げます。
また、スマートフォン1台で仕事用とプライベート用の電話番号を使い分けられるため、端末を複数台持つ必要がない点もメリットです。
ホームページや名刺に掲載するなら市外局番付き固定電話番号がおすすめ
市外局番付き固定電話番号は企業の代表番号として認識されやすく、ホームページや名刺に掲載する連絡先として適しています。レンタルオフィスやコワーキングスペースでも取得できるサービスを利用すれば、固定電話機を設置せずに導入できます。
近年は、スマートフォンで03番号や045番号などを利用できるサービスも増えているため、事業規模や働き方に合わせて最適な方法を選ぶとよいでしょう。
実際によくある相談例
当社には、開業準備中の個人事業主やスタートアップ企業から、固定電話番号の取得についてさまざまなご相談が寄せられています。特に多いのは、次のようなケースです。
- 開業にあたり、ホームページや名刺に掲載する仕事用の電話番号を用意したい
- プライベートの携帯電話番号を公開せずに事業を始めたい
- レンタルオフィスやコワーキングスペースでも固定電話番号を利用したい
- 固定電話機や回線工事は避けたいが、会社の代表番号は持ちたい
- 外出先でも会社宛ての電話を受けられる環境を整えたい
このようなニーズから、近年は固定電話機を設置せず、スマートフォンで固定電話番号を利用できるサービスを選択する事業者も増えています。
おすすめの固定電話番号の取得方法
スマートフォンで固定電話番号を利用したい場合は、IP電話アプリ(転送電話サービス)が有力な選択肢です。最後に、その理由と代表的なサービスを紹介します。
スマートフォンで固定電話を取得するメリット
スマートフォンで固定電話番号を取得するメリットとしては以下のような点が挙げられます。
- 場所を問わず電話ができる
- プライベートと仕事で電話番号の使い分けが可能
- リモートワークに対応しやすくなる
スマートフォンで固定電話番号を取得することで、どこにいても電話ができるようになります。従来は、固定電話機がある場所に行かなければ通話ができませんでしたが、スマートフォンの場合、持ち歩きができ、 どこでも通話ができるため、外出先からクライアントに電話することが可能です。そのため、外出中で電話に出られずビジネスチャンスを逃す心配もありません。
これだけ読むと「それなら普通のスマートフォンで十分なのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、スマートフォンの電話番号をそのまま使用していると、プライベートと仕事の境がなくなってしまいます。そのため、休みの日にもプライベートの電話番号にクライアントから電話がかかってくることにもなりかねません。スマートフォンを2台持ってプライベートと仕事を分けることもできますが、2台持ちは管理の手間が増えてしまいます。また、2台持つことで紛失のリスクも高まるでしょう。これらの点を考慮すると1つのスマートフォンで2つの電話番号を使い分ける方が効率的だといえます。
さらに、スマートフォンで固定電話番号を取得できれば、リモートワークにも対応しやすくなります。たとえば、会社の代表番号をスマートフォンで使用できるようにすれば、自宅からでも会社の電話番号で発信できるため、仕事にも対応しやすくなるでしょう。
固定電話番号を取得できるおすすめのサービス
固定電話番号を取得できるサービスは各事業者から展開されていますが、ここではおすすめのサービスとして「じむでん」を紹介します。
「じむでん」は、スマートフォンで03や045などの市外局番が使えるサービスです。スマートフォンにアプリをインストールして設定するだけで利用できるため、導入の手間はかかりません。レンタルオフィスを使用していて、固定電話を設置できない人にもおすすめです。
さらに企業にとって、固定電話番号を取得しておくことで、会社の代表番号として利用でき、顧客や取引先に信頼感を与えやすくなります。そのため、会社を立ち上げたばかりの人にとっては非常に役立つでしょう。また、スマートフォンで固定電話番号を使用できるため、顧客からの電話を逃す心配もありません。
1番号あたりの基本料金は月額1,100円/月(税込)となっており、通話料金は8.8円〜/3分(税込)です。光電話と同程度の通話料金で利用できます。電話番号を取得しようとしている方は、ぜひ、「じむでん」の導入を検討してみてください。
固定電話番号取得に関するよくある質問
Q:電話番号だけ取得することはできますか?
A:クラウドPBXやIP電話サービスでは、電話機や固定回線を用意せず電話番号のみ取得できる場合があります。
Q:個人事業主でも固定電話番号を取得できますか?
A:はい。個人事業主でも固定電話番号を取得できます。開業時の信用力向上を目的として導入するケースも多くあります。固定電話番号を取得するメリットや選び方について詳しく知りたい方は、「個人事業主が固定電話番号を取得する5つのメリット 」の記事もご覧ください。
Q:03番号はスマートフォンで利用できますか?
A:クラウドPBXやIP電話サービスなどを利用することで、スマートフォンから03番号で発着信できます。
Q:固定電話番号の取得にはどれくらい時間がかかりますか?
A:サービスによって異なりますが、最短即日から数週間程度が一般的です。
Q:固定電話番号と050番号はどちらがおすすめですか?
A:法人利用や取引先とのやり取りが多い場合は、市外局番付きの固定電話番号がおすすめです。コスト重視の場合は050番号も選択肢になります。固定電話番号と050番号の違いについて詳しく知りたい方は、「03や050で始まる電話番号の違いについて 」をご覧ください。
Q:開業前でも固定電話番号を取得できますか?
A:はい、開業前でも固定電話番号を取得できます。サービスによって条件は異なりますが、個人事業主として開業予定の方や、法人設立準備中の方でも申し込みが可能なケースは多くあります。ただし、サービスによっては本人確認書類や開業予定を確認できる書類の提出が必要な場合があります。
Q:レンタルオフィスでも固定電話番号を取得できますか?
A:はい、レンタルオフィスでも固定電話番号を取得できる場合があります。 レンタルオフィスによっては電話サービスが提供されているほか、クラウドPBXやIP電話サービスを利用して固定電話番号を取得できるケースもあります。ただし、取得できる電話番号や利用条件は施設やサービスによって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
今回は固定電話番号を取得する方法について解説しました。固定電話番号の取得には、加入電話・直収電話・光電話・IP電話アプリ・クラウドPBXなどさまざまな方法があります。方法によって通話品質やコストが異なるため、自社の状況を踏まえたうえで選択することが大切です。
また、スマートフォンで固定電話番号を取得する方法もあります。持ち歩きができるスマートフォンで固定電話番号を利用できれば電話の機会を逃す心配がありません。また、リモートワークなどにも対応しやすくなるため、より柔軟な働き方が可能となるでしょう。
この記事の執筆者
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まほろば工房編集部 株式会社まほろば工房の企画部が運営。固定電話、IP電話、クラウドPBXなど、法人向け電話サービスに関する情報を発信しています。 |
この記事の監修者
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近藤 邦昭|株式会社まほろば工房 代表取締役 2007年に株式会社まほろば工房を設立。 |
最終更新日:2026年7月15日








